大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ネ)1511号 判決

被控訴人が昭和三十三年三月三十一日の原審口頭弁論期日において「甲第三号証の催告以外は、昭和二十九年四月五日の口頭による催告のみを主張する。」と陳述したことは記録上明白であつて、これを誤記と認むべき資料はない。そして被控訴人は当審では右両度の催告の外にもなお本判決事実に記載するとおりの催告がなされたと主張するのに対し、控訴人は右は許されざる自白の撤回であり、然らずとするも時機に遅れ訴訟を遅滞せしめる主張であるから却下すべきであると主張するところ、被控訴人の原審における釈明の趣旨は、単に争点を簡明ならしめるため、訴訟上本件売買契約解除の前提たる催告としては、当面右両度の催告だけを主張し、これにつき裁判所の判断を求めることを表明したに止り、進んでそれ以外催告をした事実の存在しないことを主張したものではないと解されるので、当審に至り他の日時における催告の事実を追加して主張しても、それは自白の撤回を以て目すべきではない。また被控訴人に対し右の追加主張を許しても、これがため特に訴訟の完結を遅延せしめるものではないから、控訴人の異議(最終口頭弁論期日において陳述)を採用し得ないのである。

(二宮 奥野 大沢)

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